高性能林業機械を活用した低コスト間伐モデル団地を設定しました

県内の森林資源は成熟し、民有人工林では伐採時期に達した8齢級以上の森林が全体の7割を占めています。一方、木材価格はピーク時の約4分の1まで下落し、近年は立米当たり1万円前後(スギ)で推移しており、価格上昇はあまり期待できない状況にあります。

こうした中、森林資源の循環利用を推進し、林業の振興を図るためには、森林作業の団地化や機械化などにより丸太生産の低コスト化を図り、利用間伐において森林所有者へ利益還元ができる作業システム定着させることが必要です。

このため、平成19年度から県産木材利用推進プロジェクト事業により、県内一円において高性能林業機械を活用した低コスト間伐モデル団地の設定が行われています。今年度は、佐賀市、伊万里市、太良町において取り組まれており、今回は、佐賀市三瀬村の取組について紹介します。

施業地は、三瀬村大字藤原字天塘(てんとう)地区内の森林で、面積は4.3ha、林齢45年生のヒノキ林です。神埼郡森林組合により作業が行われており、8年前に3残1伐の列状間伐が実施され、今回は2回目の列状間伐となり前回残存された3列の内、中央の列を伐採されています。
残存列においても不良木等は一部伐採されており、2回目の列状間伐が完了した林内の状況は、見た目では定性間伐とあまりかわらない感じがします。
林内路網は、今回新たに約700mの作業路を作設されており、既設路網と併せて全体でヘクタール当たり約230mの高密度路網となっています。
現場作業は、作業路開設後はまず、2人1組の体制で伐倒作業を集中的に行い、伐倒作業がほぼ完了した時点でプロセッサを搬入し造材作業をされています。
伐倒木は、上方あるいは下方の作業路に近い方向に倒されており、高密度路網のため、ウインチによる木寄せ作業はほとんど発生せず、プロセッサでそのまま掴み造材作業が行われています。
全体の丸太生産見込み量は、当初計画どおり約270m3(ヘクタール当たり約60m3)となっています。
今年の冬は雪が多く、一時現場作業が中断し、造材された丸太は、2月末現在、作業路脇に借り積みされていますが、これからフォワーダにより土場までの集材作業が集中的に行われ、3月中旬の市に出荷される計画です。

また、今回の現場では作業路の開設作業に先立ち、低コストで壊れにくい作業路の普及定着を図るため、佐賀中部地区林政協議会の主催により、管内の森林組合や市町担当者19名が集まり、表土ブロック積み工や路肩補強工、丸太組工などの現地研修会が実施されています。
こうしたモデル団地の設定や様々な研修会が、県内各地でそれぞれ地域の実情に応じて進められており、今後ますます低コスト素材生産の推進が期待されます。

moderu1.jpg天塘地区(佐賀市三瀬村大字藤原)

 

moderu2.jpg作業路開設の現地研修会

 

◆ 県産木材利用推進プロジェクト会議(木材生産拡大チーム)に関する問い合わせ先
佐賀県生産振興部林業課専門技術員
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