棟梁井手一雄/1

 京都御所など江戸幕府の建築にかかわった大工・中井流の流れをくむ京都伝統建築の継承者です。

しかし、プレハブ全盛の今日、伝統技術の出番は極めて少ない。
問題はそれにとどまらず伝統技術そのものの継承が危ういことです。

井手さんがしみじみと語った。
「息子の代で終わる」。
この家の工期は実に半年に渡った。

松原さんの森

IMG_0872.jpg 林業家松原 秀69歳。彼は老骨に鞭打ち、と言っては失礼かもしれませんが、後に来るものたちの居場所を必死に探そうとしていました。
つまり、林業が生業として成立するために。とはいえ、その成立には川下で充分な需要を創り出すことが肝要です。しかし、その必要な条件整備すら、なかなか思うに任せません。

IMG_0867.jpg 林業はとても時間の掛かる仕事です。それも何十年、時には百年以上という長い時間が必要です。
効率や利便が重んじられ、一方には汗や水を軽んじる風潮が広まる中で林業はいかにも非効率で敬遠されがちな産業です。

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しかし、荒れ行く森の現実を見るにつけ、あるいは環境破壊という視点からも、今、我々は生き方や考え方を厳しく見直さなければならないと思うのです。
加えて、その現実はむしろ破滅に向けて、現在進行形かもしれないと心にとどめておかなければならないのです。

ピノキオの家(伊万里市木工芸センター)の紹介

◎ 夏休みにお子様と一緒にどうぞ!!
~ ピノキオの家(伊万里市木工芸センター)の紹介~

ピノキオの家では、腰岳の自然の中で、森林や林業への認識を深めながら、木工作品を作ることができます。専門の指導員さんがいますので、気軽に相談することもできます。夏休みの期間中は、休館日(水曜日)以外は毎日利用可能となっていますので、お子様と一緒に、ぜひ一度お越しください。

○ 開館日  :夏休み、春休み(水曜日休館)、※通常は土、日、祝日
○ 時間   :10時から16時まで
○ 工具使用料:100円
○ 材料費  :実費(通常500円程度)
○ 電話番号 :0955-22-2822

※ 予約でいっぱいの時もありますので、事前にご連絡の上お越しください。

県政ナビ「県産の木材を使おう!」の放送について

県産木材利用推進プロジェクト「木材需要拡大チーム」会議では、「県政ナビ」を活用し、県産木材のPRを行うこととしています。
放送内容は、「県産木材を使おう!」というタイトルで、県産木材を使うことの必要性、どのようにすれば県産木材の消費量を増やしていくことができるのか、また、家づくりグループによる県産木材住宅の良さのPR(木の効能やCO2の削減など)などを県民にわかりやすく紹介するものとなっています。

県政ナビ「県産木材を使おう!」の放送予定について
サガテレビ  7月25日(土) 11:35~
※全県下の各地域のケーブルテレビでも放送されます。

詳しくは、pdfファイルをご覧下さい。

県政ナビ「県産木材を使おう!」は、佐賀県のホームページ「Web 放送局(動画配信)」でも見ることができます。

「日本の木のいえ情報ナビ」「日本の木のいえ相談窓口」を開設しました

国産材の家づくりに関する様々な情報を提供するポータルサイト「日本の木のいえ情報ナビ」を開設しました。
詳しくはこちら(pdf:1.1MB)

また、直接相談できる「日本の木のいえ相談窓口」(03-3585-9311)を開設しました。
詳しくはこちら(pdf:1.2MB)

連絡先
日本の木のいえ中央相談窓口(財団法人日本住宅・木材技術センター内)
東京都港区赤坂2-2-19アドレスビル4階
TEL 03-3585-9311

木づかい豆知識 No.4

在来軸組構法で使われる「継手(つぎて)・仕口(しぐち)」について

家づくりでは、外から見えない部分もとても大切です。伝統的な在来軸組構法では、木材同士をつなぎあわせる方法として「継手」と「仕口」が用いられてきました。
木造住宅では柱や梁、桁などを組み上げて構造を造りますが、材木同士を組み合わせるに当たり、各部材にふさわしい刻みを入れます。その刻みが役割によって「継手」または「仕口」と呼ばれています。木には、狂いやすい、ねじれやすいなどそれぞれ個性があります。大工さんがその個性を見抜き、性質にふさわしい刻みを入れることで、木は構造材として本来備えている力を最大限に発揮します。

「継手」:2本の木材の長さ方向に一材化する接合。
(あり継ぎ、かま継ぎ、段継ぎ等)
「仕口」:互いに直交あるいは斜交する接合。
(大入れほぞ差し等)

これらの継手と仕口は、本来は力を部材から部材へ伝えるためのものですが、現在の機能としては、それよりも建て方を円滑にすることの方が大きいといえます。
(参考資料はこちら pdf:160KB) 

継手・仕口の特徴

(1) 見え掛かり(外から見える部分)は、単純にする。

(2) 建て方(構造を組んだ)あとの、材の伸びや縮みや反り、ねじれ、ずれなどを
予想し、それに対処できるような工夫がなされている。

(3) 材の断面欠損が、できるかぎり少なくなるよう工夫されている。

(4) 外部からかかる大きな力に抵抗するため、組合せ部分には隙間ができない
ようになっている。

(5) 引き抜きや曲げ、せん断(ずれ)に抵抗できるような形状にしたり、補助部材
を用いて補強するなどの工夫がされている。

「継手」と「仕口」の技術の粋を集めた建造物として、世界遺産に認定されている兵庫県の姫路城が有名です。昭和31年から昭和39年に行われた昭和の大修理では、木組みの種類は天守閣全体で基本形が40種類、改良を施したものを含めると約百種類に及ぶといわれています。木組みの断面はパズルのように複雑であり、修理に関わった大工の最高の匠の技が随所に見られる木組みの博物館と言えるのではないでしょうか。
特に、姫路城の天守閣を支える二本の大柱の内の一つ西大柱は、昭和の大修理で取り換え工事がなされ、建物の根幹となる大柱は強度を保つため長さ25メートル、径1メートルのヒノキの1本の通柱が求められていましたが、木曽の樹齢756年のヒノキを伐採搬出する際に折損事故が起こり、別のところから伐採されたヒノキと二本つなぎにしてほかの部材による補強により強度を保つ工法に変更され、「追っ掛け継ぎ」という技法が用いられました。木組みを合わせる際には、数ミリ単位の調整がなされたと言われています。大きな建物になればなるほど、部材の僅かな誤差でもそこに力が集まり建物自体が耐えきれないからです。
「継手」と「仕口」といった木組みの技術は、日本の木造建築,伝統的な在来軸組構法の根幹をなしており、長年に亘り大工の職人技として磨かれ蓄積されてきたものといえます。

※参考資料
「設計の基本とディテール 木のデザイン図鑑」エクスナレッジ刊行
「神戸新聞(2008.9.28)