佐賀県産木材地産地消の応援団6「建築 吉村」
今回は、唐津市内を中心に、主に唐津市七山産の木材を使い、在来軸組工法で住宅を建築されている建築吉村代表吉村栄記さんにお話を伺いました。
建築吉村の特徴は、職人の手作業で継ぎ手や仕口を加工し、金具などを極力使わず、カシノキで作られた栓木を打って木組みをとめることで、木材が伸縮してもきしみが出ずしっかりとした長持ちする家を建てることです。
また、壁なども土壁、漆喰、珪藻土など、日本の地域風土にも合い、住む人の健康を考えたものを使います。
特に木材を刻む時、わざと仕口など片方を小さめに刻み、固めに仕込んで効かせます。このため大きな木槌(掛矢)で打ち込む必要があります。仕口の長さは15cm以上とり、耐久性を高めます。そして、栓木を通す穴は、わざと継ぎ手と仕口の位置をずらして加工し、栓木で止め、木材が収縮・膨張しても緩むことの無い、しっかりした構造を作ります。
「こういった建て方は、職人の技術、時間や手間はかかるけれど、見えないも所にも手間をかけ、しっかりとした仕事をして長持ちする家、家の価値が目減りしない家、木の性質を生かした家づくりをしていきたい」と、代表の吉村栄記さんはおっしゃっていました。
そして、家の中の建具も、施主の希望を聞いたうえで地元建具店に注文し、県産木材を使ったオリジナルのものです。
伝統的な木組み技術を適所に使い分け、木の性質を最大に生かした丁寧な家づくりに取り組んでおられている様子を伺うことができました。
写真上から
建築吉村代表吉村栄記さんと弟の吉村和記さん
木組みに栓木を打っているところ
壁、天井、床にも県産木材を使用した個人住宅