2014年9月除伐と作道を終え再生復活した「百年杉の森」
近年、木造建築の推進、室内の木質化の推進によって木材の利活用が活発化してきたように思います。
それは森林の荒廃を防ぎ、やがて森林の再生に繋がる重要な活動です。
また3.11以来、原子力エネルギーに代わる代替エネルギーの議論が活発となりました。その代表的なものの一つがバイオマス発電です。
中でも森林の荒廃をストップさせるためには間伐材や林地残材などの森林資源のバイオマス燃料化は格好の解決策として登場しました。
とは言え現実は間伐や林地残材程度では到底追いつかない凄まじい量が必要だと聞きます。
だからこの流れを放置すれば、間伐どころではなく皆伐へと一気に加速して世界有数の森林国日本の多くの森は消滅してしまう可能性も無いとは言えません。
かつて産業革命を経験したヨーロッパでは産業の発展過程で何度と無く森が消滅したそうです。
何故なら時代によってその形は変化しますが産業は必ず燃料を必要とするからです。
そこでこうした歴史に学ぶなら森林資源をただ建築部材や燃料に特化する消費のための対象ではなく、むしろ切らずに管理維持して森林の多様化を図ることも重要だと考えます。
例えば其の一つとしてグリーンツーリズムのように森に分け入る事でストレスに支配され荒んだ人間の心に安らぎを与えたり明日生きる活力を呼び起こすこともあるかもしれません。
そこで我々NPO 調和の森は樹齢135 年の杉が整然と並ぶこの森の保守管理を山持ちさんから受託しこの程、除伐と作業道を完了しました。
今秋には森のコンサートなど多様なイベントを開催して多くの県民の方に森の良さを実感して頂こうと考えています。
森はもっと多様であるべきだと思うのです。