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【施工・設計】古川建築株式会社

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K邸 最優秀賞佐賀県知事賞

薪ストーブの炎を眺めながらここは家族が集う場所に。木をふんだんに使用したナチュラルなデザインに仕上げました。

住宅の特徴(紹介)

LDK土間部分には薪ストーブを設置し上部には柔らかな光が入る吹き抜けになっておりますが、吹き抜けの空調も考慮し普通の設計より高さを低く設定しちょうどいい高さのバランスにしました。吹き抜け部分の上部には窓を配置し夏は風が通るように開けて南北に風を通します。間取りはインナーガレージがあり車を止め玄関があり、シューズクロークが隣接しています。玄関を上がりリヴィングのドアを開けたら佐賀県産の構造材の梁や大黒柱を組み合わせている木組みの空間がとても綺麗です。リヴィングの隣には小上がり和室があります。LDKの中心には薪ストーブを配置し床は通り土間になっており洗濯物も干せるようにもなっております。キッチンから通り土間の勝手口を開けたら南側の庭に出れるようになっております。家の顔が東側なので西側にはゴミ箱、空調関係を設置し南側・東側・北側部分にはスッキリ何も無いようにしました。太陽光発電も設置しゼロエネルギーハウス同等で計算し更に薪ストーブや太陽の光・風をうまく取り込むパッシブな設計の家でありつつ耐震等級3の長期優良住宅の認定住宅であります。

住み手の思いを汲んだところ

薪ストーブを使いやすく家族の気配を感じれるそんな家。雨降り時も車から玄関まで気にせず行けるようにしたいとの事でしたのでインナーガレージにし、さらに車の後方には外部収納を作り趣味のアウトドア用品の出し入れもしやすくしました。LDKには吹き抜けからやわらかな光が降り注ぎ、薪ストーブが据え付けられています。冬には薪ストーブの炎を眺めながら食事をしたり、お話をしたり…そこには家族が集う場所になるでしょう。

木材(特に県産木材)の利用を工夫したところ

構造を現しにしました。LDKには一階から二階天井まで伸びる佐賀県産材の桧の六寸角大黒柱と梁と梁を組み合わせ木組みの空間を綺麗に見せました。構造材のボルトなど金物はみせず組みあげ見える部分は木栓を使用し細かいディテールまで拘りました。木をふんだんに使用し和風には、なり過ぎないよう、今の若い人に「木の家おしゃれだね。」と言って頂けるようなナチュラルなデザインに仕上げました。

木材を使用した箇所(外装・内装)

内装箇所/内装は杉の無垢厚床板と真っ白の珪藻土とエコロジー再生紙を壁に用いて、明るく、ぬくもりのあるデザインに仕上がりました。建具も木製建具を作り奥様がステンドガラスを好きでしたので佐賀の名尾和紙でステンドガラス風に表現しました。構造は四寸角仕様で普通の材木より大きな材木を使用。自然乾燥の材木を大工さんが吟味しながら加工しています。ダイニングテーブルや家具もすべて大工さんの手作り。外壁も杉板を張りました。構造材も表とし適材適所に限られた材料を美しく見えるように配置しています。

■住宅概要/敷地面積 405.67㎡・延床面積 179.18㎡
木材使用量(㎥)

全体使用量/27.30
うち構造材/15.60
うち内装材/7.50
うち外装材/4.20

うち県産木材(㎥)

全体使用量/19.10
うち構造材/9.40
うち内装材/6.30
うち外装材/3.40

審査委員講評

県産木材をふんだんに使い、細部にわたって工夫された住宅で広いおしゃれな木造空間であり、本当に素晴らしいと感じた。また構造材から建具にいたるまで県産木材を使用しており、木のぬくもりをふんだんに感じられる。