G邸 最優秀賞佐賀県知事賞
【施工・設計】古川建築株式会社
01
デザイン力で家族が集う素敵な空間に。佐賀の木の演出でスタイリッシュな格好いい仕上がりに。
住宅の特徴（紹介）
大通り沿いに建つ大屋根のスタイリッシュなお家になります。家の中から外まで続く板張りの天井、そして板張りの外壁と真っ白な塗り壁が印象的なお家。内装は石やタイルを使用し壁も珪藻土、仕上げで天井はレッドシダーの板材を使いスタイリッシュでカッコいい仕上がりになっております。LDK上部には柔らかな光が入る吹き抜けで勾配天井になっております。また冬は暖房の温かい空気がにげないように開閉式の木製建具も製作していますので冬は閉め夏は風が通るように開けて風を通します。間取りは2階にお子様の部屋と収納があるだけで平屋で完結する間取りになっております。リヴィングからキッチンを見た際にも生活感をなくしてスッキリとした配置、冷蔵庫も壁の中に配置していますが使いやすい場所です。水周りの動線を意識し南側が大通り沿いのため、建物の景観を考えた際に洗濯物を干すのに抵抗がありましたので北側にランドリールームを配置し更にキッチン・洗面・ランドリールーム・収納寝室を「ぐるぐる』回れるような動線を計画しました。
住み手の思いを汲んだところ
平屋でちょっと2階があるようなカッコいい外観。キッチンに立った際に全部が見渡せて南側には大開口の窓とウッドデッキの高さを揃え、よりリビングから床が続いてるようなデッキを作り広い空間を演出。道路側からの視線は気にならないように外構工事で植栽と木塀で調整しました。またスタイリッシュでカッコいいお家を御希望でした。今人気のコンセプトだと思いますが、ただ、スタイリッシュに作りすぎると無機質な空間になってしまうので注意が必要です。スタイリッシュで洗練された空間と、家族が集まる温かいデザインをうまく調整する「さじ加減』は難しいですが家族団らんの場となるリヴィングは温かみもあるがカッコいい仕上がりに作りました。
木材（特に県産木材）の利用を工夫したところ
構造を表しにしましたが、このお家は『カッコいいお家』がコンセプトでしたので構造の露出率を意識しメリハリをつけ梁や柱は着色し天井の板材は自然な色でばらつきがあるレッドシダー材を使い全体で見たときに重くならないように意識して作らせていただきました。
木材を使用した箇所（外装・内装）
建具も木製建具を作り、造作家具の引き出しの中の箱も杉板で製作しました。LDKには1階から2階天井まで伸びる県産材の桧の6寸角大黒柱、構造は四寸角仕様で普通の材木より大きな材木を使用。自然乾燥の材木を大工さんが吟味しながら加工しています。ダイニングテーブルやキッチン・カップボード・洗面・玄関ドア・TVボード・家具もすべて大工さんの手作り。外壁もレッドシダーの板材。軒裏の板は杉材を張りました。構造材も表し適材適所に限られた材料を美しく見えるように配置しています。
■住宅概要／敷地面積 360.99㎡・延床面積 164.67㎡
木材使用量（㎥）
全体使用量／28.50
うち構造材／22.10
うち内装材／3.60
うち外装材／2.80
うち県産木材（㎥）
全体使用量／21.00
うち構造材／16.70
うち内装材／2.50
うち外装材／1.80
審査委員講評
片勾配屋根の全体的に色味が美しいスタイリッシュな住宅。全体のバランスが抜群によい。樹脂の外窓、内部は造作の窓で換気をとるなど、工夫が素晴らしい。機能的な家は子育て中の家族の憧れ。構造を表しにしているので、自然の木のぬくもりを感じることが出来る。