A邸 優秀賞さがの木の住まいコンクール審査委員長賞
【施工】株式会社小渕建設
住宅の特徴(紹介)
施主様ご夫婦が関東で勤務されており定年を機に生まれ育った佐賀で穏やかに暮らせる家を改築したいと要望があり、祖父母様が住まれていた母屋・納屋を解体し、その場所に改築しました。また、解体時に梁・木製建具に使われていたガラス等を新しい家に再利用し受け継ぐ事が出来ました。
住み手の思いを汲んだところ
ご夫婦共々が大学に勤務されていた事もあり、大量の書物があり来客者も多いとの事でしたので、応接間に造り付本棚を設けて天井には県産木材を使用し、本と木に囲まれた空間を作りました。LD・玄関では、古材梁を今までは小屋裏で見える所ではない場所で既存母屋を支えていた梁材を化粧で天井空間に再利用し独特な曲線美で表すことが出来ました。
木材(特に県産木材)の利用を工夫したところ
LDKには対面した県産桧の夫婦大黒桧柱を中心に配置し、各部屋の各所に木材を使用し木材個々の木色味・木目の良さを空間に提案しました。又、玄関ホール・LDK内装の壁・天井に佐賀県産杉材を使用し、間接照明で天井杉材を照らす事で杉材の板目の美しさを演出する事ができ、経年変化による『さがの木』の木色味を感じていただけると思います。
木材を使用した箇所(外装・内装)
1. ポーチ外装・軒天部分
2. テラス軒天部分
3. 玄関・ホール 内装の大黒柱・壁・床・天井部分
4. LDK内装の夫婦大黒柱・床・天井部分
5. 縁側内装の床・天井部分
6. トイレA・B内装の床・天井部分
7. 応接間内装の床・天井・家具部分
8. 階段内装の天井部分
9. 木製建具枠
全体使用量/37.74
うち構造材/20.24
全体使用量/20.89
うち構造材/13.87
内装材面積/56.2
審査委員講評
木材を適材適所で使用している。ふるさとへの思いやこだわりが多い部分を評価した。床・壁にふんだんに杉を使って、色味・アレンジが色々あり良い。セカンドライフを心豊かに過ごすためのご夫婦の思いが詰まった家。