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【施工・設計】古川建築株式会社

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J邸 優秀賞一般社団法人 佐賀県木材協会長賞

柔らかい光に包まれる梁を活かした吹抜けのある空間構成。

住宅の特徴(紹介)

家の中から外まで続く板張りの天井、そして板張りの外壁と真っ白な塗り壁が印象的なお家。内装は古材やタイルを使用し壁も珪藻土、仕上げで天井はレッドシダーの板材を使いスタイリッシュでカッコいい仕上 がりになっております。LDK上部には柔らかな光が入る吹き抜けで勾配天井になっておりますが冬の暖房がにげないように開閉式の木製建具も製作していまので冬は閉め夏は風が通るように開けて風を通します。玄関を上がりリヴィングのドアを開けたら佐賀県産の構造材の梁や大黒柱を組み合わせている木組みの空間がとても綺麗です。リヴィングの隣には和室があります。LDKの中心には薪ストーブを設置する予定。

住み手の思いを汲んだところ

平屋でちょっと2階があるようなカッコいい外観。キッチンに立った際に全部が見渡せて南側には大開口の窓とウッドデッキの高さを揃えよりリビングから床が続いてるようなデッキを作り広い空間を演出。スタイリッシュでカッコいいお家を御希望でした。今人気のコンセプトだと思いますがただ、作りすぎると無機質な空間になってしまうので注意が必要です。スタイリッシュで洗練された空間と、家族が集まる温かいデザインをうまく調整する『さじ加減』は難しいですが家族団らんの場となるリヴィングは温かみもあるがカッコいい仕上がりに作りました。

木材(特に県産木材)の利用を工夫したところ

構造を表しにしましたが、このお家は『ヴィンテージテイストのお家』がコ ンセプトでしたので構造の露出率を意識しメリハリをつけ梁や柱は着色し天井の板材は自然な色でばらつきがあるレッドシダー材を使い全体で見たときに重くならないように意識して作らせていただきました。

木材を使用した箇所(外装・内装)

建具も木製建具を作り・造作家具の引き出しの中の箱も杉板で製作しました。LDKには1階から2階天井まで伸びる県産材の桧の6寸角大黒柱構造は四寸角仕様で普通の材木より大きな材木を使用。自然乾燥の材木を大工さんが吟味しながら加工しています。ダイニングテーブルやキッチン・カップボード洗面・玄関ドア・TVボード・家具もすべて大工さんの手作り。外壁もレッドシダーの板材。軒裏の板は杉材を張りました。構造材も表とし適材適所に限られた材料を美しく見えるように配置しています。

■住宅概要/敷地面積 347.18㎡・延床面積 146.61㎡
木材使用量(㎥)

全体使用量/27.00
うち構造材/19.00

うち県産木材(㎥)

全体使用量/21.00
うち構造材/17.00
外装材面積/36.3
内装材面積/69.3

審査委員講評

南北の長い敷地の中で、南側にあるクリークに向かった庭の配置・テラスの造り方が施主様の意向に沿っていてよい。様々な箇所の木材の使い分けがよかった。外装内装ともに板張りで木の温もりを感じつつスタイリッシュでかっこいい仕上がり。