U邸 入賞サガテレビ賞
【施工】有限会社江口建設/【設計】有限会社江口建設一級建築事務所
木の香りが漂うSimpleかつ贅沢な住まい
住宅の特徴(紹介)
『“能ある家は、窓を隠す。”Simpleかつ贅沢な住まい』
Simpleでありながらスタイリッシュな外観が印象的であるがデザインだけを追求した住宅では無く、明るく開放的な室内、家事がラクになる合理的な間取り、家族の安全とプライバシーを守る防犯性の高さ。住まう人の幸せを尊重し、最小限のつくりで最大限の豊かさを表現した新しい住宅のカタチです。最大の特徴は、テラスや中庭を臨むリビングを中央に配置し、キッチンや個室がその周りを囲む、斬新な間取り。ムダを徹底的に省きながら、適材適所に窓を配置しつつプライバシーを考慮し窓を隠し、贅沢で満足できる空間を追求した結果、このカタチにたどり着きました。
住み手の思いを汲んだところ
親子4人家族で暮らすお家、全体的に『シンプルで、室内には木の香りが漂う明るい空間、沢山の友人を招きバーベキューができる空間、そして何よりご主人さんの男の隠れ家の空間』がお客様からの要望でした。その様なテーマの基、コロナと向き合う生活を考慮し新しい住宅のカタチを模索いたしました。
ストレスなく生活できる空間を創造し中庭中心の間取りを配置計画しました。中庭のデッキには高い木材の塀を設置しプライバシーを考慮しながら、自然を感じられます。隣には洗面脱衣室を配置し働くママがスッピンで洗濯物を干せたり、屋外での飲食を楽しんだり、こども達が遊んだりする事が住み手の思いに合致出来ました。使用材料に関しても、適材適所に県産杉材を使用して木の香りは勿論、木が活かされ木と一緒に暮らす空間づくりが創出できました。
建物の大きさも26坪の平屋と小さく、将来のメンテナンスの費用も抑えられる要望にも応えられました。
木材(特に県産木材)の利用を工夫したところ
外装には適材適所に木材が活かされ象徴できる様、ウッドフェンスの杉板横貼りを外装のメインとし、サブの外装材の材質はサイディング縦貼りとした。素材は勿論の事、縦横のメリハリにも注視して木が最大限活かされ『かっこよさ』をアピールできるデザインに至った。またウッドフェンスには『かっこよさ』だけでは無く品質を守るため加圧注入用木材保存剤(モクボーAAC)を注入して防腐・防蟻対策を施した。ウッドデッキに関しては高い耐久性に富んだセランガンバツ材を採用した。
内装には県産杉材を全ての部屋にフロアーとして使用し、無塗装板に自然素材の蜜蝋ワックスを塗布し地産材のそのままの『木の心地よさ』である、感触や味を表現した。またリビングの吹抜け空間には3.4mの高い天井まで県産杉材を床のフロアーの目地に合わせ、佐賀の地から佐賀の大空に県木が伸び続けるイメージを創造し、大胆に板を縦に貼り合わせた。
洗面化粧台やトイレの手洗いカウンター・食品庫のカウンター・書棚等にも木材を使用して既製品には無い魅力的なデザインの創出ができた。
木材を使用した箇所(外装・内装)
【外装】・中庭の木塀
【内装】・全ての部屋の床フロアー
・リビングの内壁(一部)
・洗面化粧台
・トイレの手洗カウンター
・リビングの書棚
・食品庫カウンター他
全体使用量/18.5
うち構造材/12.66
全体使用量/11.02
うち構造材/9.82
内装材面積/82.60
審査委員講評
床にスギ板のフローリングを使用しており「素足に馴染み温かい」と施主様に高評価。LDKのメイン壁に、スギ板の羽目板を床の木目に合わせて貼ることで、おのずと明るく和やかな空間が創出されています。